住む人と関わる人でつくる、小菅村のこれから。〜第3期地方創生総合戦略で描く未来とは〜

2026/4/27

ライター:

寺田寛

つい先日、小菅村で、令和8年度(2026年度)からの6年間に向けた新しい計画が発表されました。

人口減少が続くなかで、村の資源や文化をどう次の世代へつないでいくのか。その考え方をまとめたのが「第3期地方創生総合戦略」です。

人口のこと、関わる人のこと、これから取り組むこと。今回はその内容を、できるだけやさしくご紹介したいと思います。

小菅村人口ビジョン・第3期小菅村地方創生総合戦略の詳細はこちら

小菅村の人口はいま、どうなっている?

まずは、いまの状況から見てみましょう。

小菅村人口ビジョンより

グラフの通り、小菅村の人口は年々減少しています。ここ数年は、毎年20人前後の減少が続いています。

亡くなる方の数が生まれる子どもの数を上回る「自然減」が大きな要因です。転入と転出による「社会増減」は年によって上下がありますが、全体としては減少傾向が続いています。

小菅村人口ビジョンより

今後の小菅村の人口推計でも、人口減少は続く見込みです。2035年には500人台前半、2040年には400人台に入る可能性も示されています。

一方で、減少のスピードは以前よりやや緩やかになっています。これまで取り組んできた移住促進や子育て環境の整備、産業振興などの積み重ねが、一定の成果を生んでいることも事実です。

現実は決して楽観できるものではありませんが、決して暗い話ばかりではありません。

人口が減る中で、増えているものもある

人口は減っていますが、増えているものもあります。
それが、小菅村に「関わる人」です。

1/2村民カードの登録者数は年々増え、現在は4,000人を超えています。村外に住みながらも、小菅村を応援し、何度も足を運び、イベントやボランティアに参加してくださる方がいます。

また、村外から働きに来ている方もいます。昼夜間人口比率(夜間の人口を100とした時、昼間の人口がいくつになるか)は周辺自治体と比べても高い傾向があり、日中は多くの人が村の産業や仕事を支えています。

小菅村人口ビジョンより

こうして見ると、小菅村を支えているのは「住んでいる人」だけではありません。住む人、働く人、応援する人。さまざまな立場の人が、すでにこの村を支えているのです。

これからの小菅村は、“みんなで支える村”へ

第3期地方創生総合戦略では、こうした現状をふまえ、新しい考え方を打ち出しました。それが、「住む人」と「関わる人」をあわせて村を支えるという発想です。

小菅村人口ビジョンより

人口減少は続きます。しかし、村の価値や営みまで減らす必要はありません。森や水、文化や産業といった小菅村の資源を次の世代へつないでいくためには、支える力を広げていくことが大切です。

地域に残る伝統芸能も大切な村の宝物です

今回の人口ビジョンと総合戦略では、定住人口だけでなく、関わる人も含めた「共創(きょうそう)人口」という考え方を掲げています。2031年には、定住人口およそ540人、そして関わる人を含めた共創人口160人以上を目標としています。

これは単なる数字ではなく、「村の支え手を広げていく」という方向性の表れです。

これから6年間で取り組むこと

第3期戦略では、次の4つを柱に取り組みを進めます。

1つ目は、「住みたい人、住み続けたい人を増やす」こと。住まいの確保や交通、防災、福祉など、安心して暮らせる環境を整えます。

2つ目は、「村ぐるみで子どもを育てる」こと。子育て支援の充実や、小菅ならではの教育の強みを生かし、子どもたちがのびのび育つ環境をつくります。

3つ目は、「小菅村らしい産業を創りつづける」こと。源流の自然や文化を生かしながら、担い手づくりや事業の継承、新しい挑戦を支えていきます。

4つ目は、「関わる人・訪れる人が増える」こと。こすげ村人ポイントカード制度の活用や交流の場づくりを通じて、村と関わり続けられる仕組みを広げていきます。

どれも特別なことではありません。これまで取り組んできたことを、これからの時代に合わせて、もう一段進めていくものです。

住む人と関わる人で、これからをつくる

今回の「小菅村第3期地方創生総合戦略」での最も重要なポイントは、小菅村に住む人と、小菅村を好きになり関わってくれる人が一緒になって村づくりを進めていこうとしているところです。

これにより、たとえ人口が減っても、私たちの子どもたちの代まで続く小菅村になってくれたら嬉しいなと思っています。