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源流の村を守り、形づくる仕事 小菅開発株式会社/代表取締役 木村正彦さん

2025/02/04 ライター:Ogawa.K

 

 

小菅村といえば、急峻な山が織りなす川と村の景色ですが、こうした村の姿は自然の力とともに、人の力で維持されています。

その大きな役割を担っているのが小菅開発株式会社。

 

小菅開発株式会社では村民がくらしやすい村づくりを継続するために、一緒に働く方を募集しています。

代表取締役の木村正彦さんに、どのような仕事をしているのかお聞きしました。

 

 

村の地形を熟知して、村の生活を支える

 

──小菅開発のお仕事を教えてください。

一言で言えば、建設業です。

村内を中心に、山梨県、東京都、小菅村の公共工事を受注して実行しています。

村内の道路工事・修繕、河川の護岸工事や災害復旧工事をしたり、山の斜面の落石防止の工事、除雪など色々あります。

 

会社自体は1957年に創業しています。

先代のお父さんが創業されて、先代が2代目、僕が3代目です。

2代目と自分の間に血縁関係はありません。

高校を卒業して入社して、今25年目になります。

 

──木村さんご自身はどのような経緯で入社されたのですか。

私自身が甲府工業の土木課で学んでいまして。

先代の舩木が両親に声をかけてくれたんです。

それで、入社する前にも夏休みの間などアルバイトをしたのですが、やはり授業として学ぶだけではわからないこと、おもしろさが沢山あって。

それに社長の人柄や現場の雰囲気もわかったので安心して、そのまま入社することに決めました。

 

──入社24年、そして代表になられた。

そこまで続けられた仕事の面白み、醍醐味はなんでしょうか。

そうですね。

やはり、皆で力を合わせてつくったものが完成して、残っていくのが一番の魅力です。

全てが村のインフラなので。

 

仕事をしていると村の方が声をかけてくれるし、ありがとうって言われるし。

嬉しいですよね。

シンプルですが、それが全てです。

 

あとは、知識を蓄えていき発注者に対して提案をしたり、協議をすることが面白いですね。

発注者も精度の高い設計で工事を発注してきますが、小菅村の山間部や河川に詳しいのは我々なので。

そういうことを目指したいのであれば、こういうふうにした方が良いなど。


オフィスにはこれまでの仕事の記録がずらりと並ぶ。


──面白さと表裏一体かもしれませんが、同時に難しさのようなものはありますか。

現場で都度、もっとこうした方が良かったかな、こういうコミュニケーション取れたかなということはありますが、やはり全ての現場が違う、全ての現場が初めてというところでしょうか。

 

構造物は同じでも、現場によって環境が違うからその現場に合わせた施工をしたり、工程を組みます。

山の斜度や水分、木々の状態に合わせた組み方など。

道路だとある程度平坦なので難しいものは相対的に少ないのですが、やはり山間部は難しいですね。

山の凹凸に合わせて施工するので。

 

それに、発注者側で行っていた掘削の設計よりも早い段階で岩盤が出てきたら構造物の形状を変えなければいけないとか。

 

──難しそうだけど、面白そうですね

面白いですよ。


小菅村らしい山を背景に力強く動く重機とチームの連携プレー。現場で見ると迫力がすごいです。格好いい。


──未経験でもできるものなのでしょうか…!

できますよ。

経験者ばかりが入ってきているわけではないですし、ちょうど3年前に入った社員2名が未経験で、今もう直ぐ管理もできるぞというところまで来ています。

 

──どのようなステップを踏むのですか。

入っていただいたら、現場の運用補助についてもらって1、2年。

そうすれば3年目くらいにはできるようになると思います。

自分も入ってすぐに補助につきました。

周りの職人さんからみたら、まだ18、19と見られていたかもしれないのですが先代がそういう位置につけてくれたので学ぶことができました。

 

入ったらスコップ持つのかなと思ってたんですが、そうではなくてカメラと測量機を渡されて、測量したり。

それに現場に発注者の監督員も来たりするので、あたふたでした。

きつい指導をされたことも多々あります。

外から来た人にとってみれば、現場にいる人は皆一緒に動くチームです。

できて当たり前。

見よう見まねで、教えてもらいながら、終わったあとに自分で反省会をして同じ失敗を繰り返さないように、一生懸命やりました。

今はあまり、仕事は見て覚えるという環境じゃなくなっているので、もちろんちゃんと教えますよ。

 

それに、建設業って「安全」が大事なんです。

安全の確保。

だからしっかり説明して理解してもらうことが大事だと思っています。

 

──安全、確かに一番大事なことですね。

互いにコミュニケーションをとってリスクを減らす。

はい、その通りです。

なのでわからないことは分からない。

聞くことは聞くというのをやってます。

週に1回は朝会をやって、得た知見なども共有しています。

義務化されているアルコールチェックなども含め、その時に顔色なども見て、体調の判断もしています。

 

良いコミュニケーションの場になっていますし、互いの状況を知れて安心感が生まれますからね。


各仕事の状況を念入りにチェックする木村さん


──社員の方は皆さん小菅村に住んでいるのですか。

いえ、まちまちです。

もちろん村内もいますし、上野原市やあきる野市五日市の方もいます。

30代も2名います。

だいたい通勤1時間圏内に住んでいますね。

もう少し村内に家が増えたら良いですけど。

 

朝は7時30分出社と少し早いですが、終わりも早いですから。

 

──木村さんとして、より取り組んでいきたいことはありますか。

1つ1つの現場をしっかり、より良い形で完成させるというのは大前提ですが、もう少し全体を見ることに時間を使えたらとは思います。

どうしても人手不足で、先ほどお話しした朝会が終わったら私自身も現場に出ることも多いです。

デジタル化という世の中の流れがあり、建設業においてもデジタル化の流れがかなりの速度で進んでいます。

デジタル化による機材等の活躍により、工程が短縮されたり安全の確保がしやすくなったりすることはあると思いますが、この業界で人が不要になることはないですね。

そういう意味では、絶対になくならない仕事です(笑)

 

人手不足ということで、ちょっとバタバタすることもありますが、私自身、従業員の方にはゆとりをもって働いてもらいたいと思っているので、自分で持つものは持つようにしてるんです。

なので、そういう意味では、よりゆとりをもった仕事環境を作ることにも、取り組んでいきたいです。

 

──それは社長が一番大変になるパターンでは…?

その方が楽なんですよ(笑)

あとは、そうですね。

体力的に大変な職業ではあるので、それを忘れられるくらい楽しみながら、明るいコミュニケーションをとって進めていけたらなと思います。 


現場に入る時も明るい声掛けをする木村さん。すごく良い空気が流れていました。


──求人への応募を検討されている方にメッセージはありますか。

さっき話にも出ていたデジタル化の流れの中で、人手を削減したりとかする業種も今後出てくる と思うんですけど、建設業についてはそういうことは自分の考えだとないと思ってるので、 将来的にも明るい仕事ですね。

なおかつ今人手不足っていうのを逆にチャンスに捉えてもらって関心を持ってもらえたら嬉しいです。

 

決まりきった仕事じゃない、現場ごとに臨機応変な対応が求められる、面白い仕事です。

それに、村の中、生活を支えるからこその楽しさ、気持ちよさもありますしね。

 

──仕事を本格的に始める前のアルバイトも可能ですか?

もちろん可能です!

2〜3日来てもらえるとだいぶ掴めると思います。

ご連絡をお待ちしています。

 

 

●小菅開発株式会社でお仕事をしてみたいと思われた方は以下にご連絡ください。

電話:0428-87-0258

Email:k-s-g@ec1.technowave.ne.jp(@を英字の@に変えてお送りください)

※ご返信までにお時間をいただく場合がございます。

 

 


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    Ogawa.K

    東京多摩生まれ多摩育ち。幼少期から多摩、奥多摩の山々と親しむ。初の小菅村訪問は齢2歳だったそう。

    仕事で小菅村に関わるようになり、すっかりと虜になりました。小菅村の一番好きな時期は春の芽吹きのころ。