村民憩いの社交場「道しるべ」
2019/12/19 ライター:yamashi
皆さんも自分で気に入ったお店の一つや二つはあると思います。
そのお店の料理に惚れ込んだり、マスターの人柄に惚れ込んだりと理由は様々だと思いますが、家庭と仕事場の往復だけだとつまらないですよね。
そんな時、仕事帰りにふらっと立ち寄れる飲み屋さんがあると、明日への活力にも繋がると思いませんか。
小菅村に長くお店を構え、村民に愛され続ける本格中華の店「道しるべ」。
今回はその「道しるべ」をご紹介いたします。
叩き上げの職人「大江健二」
「道しるべ」のマスター大江健次(おおえ けんじ)さんは33歳のときに3人の子どもを連れて小菅村に移住してきました。
長男は村内でも「怖い先輩」として有名だったようですが、その人を指導していた大江さんはさらに怖い存在だったようで、当時「怖い親父ランキング」なんてものがあれば、間違いなく村内トップクラスだったと言われています。
そんな大江さんですが、小菅村に越して来る前は横浜中華街で働いていました。
中華街では仕事を教わるという感覚はほとんどなく、見て技術を盗んで料理を覚えたそうです。
まさに職人敵の叩き上げの料理人です。
小菅村にお店を構え40年近くたつわけですが、今では小菅村になくてはならない村民の集いの場となっています。
中華の定番「エビチリ」と「麻婆豆腐」が大人気!
いろいろなメニューがある中でも大人気メニューが、エビチリと麻婆豆腐です。
プリップリのエビにピリリッと辛いチリソースが絡んだエビチリは絶品です。
村内の奥さんの中には「いろいろなお店のエビチリを食べ歩いて来たけど、道しるべのエビチリが一番美味しい」と絶賛している方もいらっしゃいましたよ。
こちらの麻婆豆腐も道しるべ定番の一品です。
料理を始めた人なら多くの人が挑戦したことがある麻婆系の料理。
簡単そうに見えますが、当たり前のことながら、お店の味に近づくことは難しいものです。
長年料理人として、お店を切り盛りしてきた大江さんだからこそ出せる味なのです。
「道しるべ」の道しるべ!
お店に入るとまず左手に座敷の席が2席、正面にはテーブル席が1席あり、さらに奥に進むと宴会用の広いお座敷があります。
その手前にトイレがあるのですが、入り口には音に反応するこんな置物がありました。
今は子どもが怖がるからと音は出なくなっています。
この置物を置いたきっかけを大江さんに聞いたところ
「一人でいるとこんなものでもないと寂しだろ!」
とさみしがり屋のマスターらしいコメントをいただきました。
そして今回もっともお見せしたかったのはこれです。
トイレに張ってある「つもりちがい十カ条」です。
ハッと思う方もいらっしゃるのではないのでしょうか?
お店の名前の「道しるべ」と「つもりちがい十カ条」。
大江さんが「もっと謙虚に生きろよ!」「自分の感覚と人の感覚は違うんだぞ!」と、人生の道しるべを示してくれているようですね。
そんな大江さんだからこそ、村内の方のよき相談相手になることも多いようです。
しかしそんな大江さんにも悩みがあります。
それは後継者の問題です。
大江さんは現在71歳になられ、あと何年お店を続けられるかわからないとのこと。
自分のお店を引き継いでくれる人を探しているんですね。
それは大江さんだけでなく、多くの村民の願いでもあります。
どなたかやる気のある方がいらっしゃれば、大江さん直伝のレシピを伝授し、お店のいろはを教えてくださるそうです。
さいごに
小菅村で40年続く「道しるべ」。
この40年間、大人から子どもまで多くの人の交流を生み出し、村内で引き継がれるバトンのような絆を結んでいます。
「道しるべ」とはそんな人と人とのつながりを感じさせてくれる人情味あふれるお店です。
皆さんも小菅村にお越しになった際にはぜひ一度立ち寄ってみてくださいね。
その時はもしかしたら筆者も飲んだっくれているかもしれませんけど・・・。
●道しるべの営業情報についてはこちら
https://ko-kosuge.jp/kosugemura/food-michi/
yamashi
こんにちは。僕は地元小菅村で林業の仕事をしている傍ら小菅村の素晴らしさを皆様に伝えるべくライターとしても活動しています。これからも沢山四季折々の素晴らしさを発信していきますのでチェックしてみて下さいね。