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小菅村にドローンが飛ぶ!?エアロネクストとの新たなチャレンジとは?

2021/06/25 ライター:yamashi

 

 

2020年11月、小菅村はドローンの研究開発を行う(株)エアロネクストとドローン配送に関する連携協定を結びました。

エアロネクストと小菅村の、ドローンに関する新たな取り組みが始まります。

 

一見、ドローンとは接点のないように見える小菅村。

小菅村で一体何が起きようとしているのか、その背景や取り組み内容を取材しました。

 

 

ドローンの研究開発を行う、エアロネクストと小菅村が連携協定を締結。

 

 

株式会社エアロネクストは、産業用ドローンの研究開発を行っている2017年設立のベンチャー企業です。

東京に本社を置き、陸上での配送が困難な地域や都市部での荷物配送をドローンで実現させるため、さまざまな実験や特許の取得を行っています。

 

ではなぜ、小菅村とエアロネクストが連携協定を結んだのでしょうか。

 

 

協定締結前、エアロネクストはより安全なドローン配送技術の研究開発を行うため、研究に協力してくれる地域を探していました。

東京近辺で研究を行うのに適した場所を探していたところ、小菅村の住民との出会いがあったことで、小菅村が候補に挙がったそうです。

 

小菅村では2014年には大雪で村が孤立してしまったり、なかなか買い物に行けない高齢者が年々増えていたりといった課題があります。

 

 

ドローンを活用してそういった課題が解決されることを期待して、今回の連携締結となりました。

 

詳しくはプレスリリースもご覧ください

「小菅村と連携協定を締結し、ドローン実験線を開設へ ~ドローン配送導入による地域活性化と新スマート物流の社会実装に向けて~」

 

さて実際には、小菅村でどのような取り組みが行われているのでしょうか?

 

 

ドローンを活用した、小菅村での新しい実証実験とは?

 

現在準備が行われているのは、ドローンを一つの手段として活用しながら、より効率的な配送を実現する仕組みです。

 

物流が発達している都会と違い、小菅村では荷物の配送頻度が限られています。

しかもコンビニやスーパーがなく、食料品や薬が欲しくてもすぐに手に入らないといった課題があります。

 

その解決のための手段が、荷物を一時保管する村内の物流拠点「ドローンデポ」と「ドローン配送」です。


以前商店だった場所が、小菅村の物流拠点「ドローンデポ」となっています。


「ドローンデポ」には、小菅村で配送を行うさまざまな物流事業者の荷物が集約されます。

そして、ドローンデポから村内数カ所に設置される「ドローンスタンド」へドローンが荷物を配送し、利用者が受け取るという仕組みです。

 

またドローンデポは薬局としての機能を備え、小菅村民が処方箋や市販薬を注文・受け取りができる仕組みも準備しているとのこと。

さらに道の駅こすげなど村内事業者と連携し、ピザやお弁当の宅配も検討しています。

 

 

現在はまだ実験段階ということで、実験場でのテスト飛行や、ドローンの飛行ルートの確立を進めているそうです。

近い将来、小菅村で日常的にドローンが飛び、村民が荷物を受け取る光景が当たり前になるのかもしれませんね。

 

 

村民向けの、ドローンのデモ飛行も行こなわれました

 

2021年3月には実証実験に先立ち、村民向けにドローンのデモ飛行も行われました。

 

ドローンは、安全安心に飛ぶものでなければいけません。

そこで万が一ドローンが落ちても被害が出ない場所で、飛行実験を行います。


ドローンの飛行実験の様子


この日は、年配の方も含め、多くの村民の方がドローンのデモ飛行を見学に来ていました。

村民の皆さんがドローン事業に対して、興味関心を持っていることの現れではないでしょうか。

 

 

ドローンで「5分で物が届く世界」を目指して

 

今後小菅村では、ドロ-ンによる取り組みをどのように進めていくのでしょうか。

最終的に目指すところは、「5分で物が届く世界」だそうです。

 

前述したように小菅村では薬や食料を買いに行けない人がいたり、災害時には孤立したりする心配があります。

5分で欲しいものが手に入ると分かっていれば、災害時でも不安になる村民が減り、生活が便利になります。


2021年5月頃からは、ドローンを使った買い物代行サービスが始まり、子育て世代から高齢者までの幅広い世代で利用されています。


 

小菅村とエアロネクストが出会うきっかけを作った、森弘行さんの想い


小菅村在住の森弘行さんは、現在エアロネクストのスタッフとしても活動しています。


我々エアロネクストでは、「5分で物が届く世界」を目指して日々開発を行っています。

個人的にはこの事業を通じて、「便利な村にしたい」ということと、「チャレンジングな人が集まる」ようになってくれればと思っています。

小菅村は単なる田舎ではないと思っているので、チャレンジングな人や事業が出てくれば面白いですね。

 

 

いかがでしたか?

 

これからの時代、環境の変化に伴って自然災害が多くなると言われています。

山間部に位置する小菅村でドローンを活用した取り組みが成功すれば、全国に成功モデルとして発信していけることでしょう。

 

小菅村で行う研究開発が、日本の課題を解決していくことに繋がればと思いました。

これからの小菅村とエアロネクストの動きに注目が集まりそうですね。

 

 

こちらもご覧ください

「小菅村と連携協定を締結し、ドローン実験線を開設へ ~ドローン配送導入による地域活性化と新スマート物流の社会実装に向けて~」

(株)エアロネクスト プレスリリース

 


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    yamashi

    こんにちは。僕は地元小菅村で林業の仕事をしている傍ら小菅村の素晴らしさを皆様に伝えるべくライターとしても活動しています。これからも沢山四季折々の素晴らしさを発信していきますのでチェックしてみて下さいね。

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