タイニーハウスに宿泊してみよう。一棟貸し切りで楽しむ、小菅村の1日。
2021/07/02 ライター:佐藤葵
小菅の湯の入口近くに小さな家が2つ建っています。
2021年5月よりこの小さな家、「タイニーハウス・こすげ」に宿泊することができるようになりました。
最近、話題のタイニーハウスをご存知ですか?
家も暮らしもコンパクトに、そんなミニマムな生活を体現するタイニーハウスが注目をあびています。
「タイニーハウス・こすげ」は旅館に泊まるのとは違い、小菅村という所をもっと近くに感じながら滞在できる施設となっています。
タイニーハウスって何?小菅村は、タイニーハウス村って呼ばれる?
タイニーハウスとは言葉通りの「小さな家」。
一昔前は、大きな家が幸せの象徴とされていました。
そこから家の機能性や必要性を考え、モノを持ちすぎないシンプルな暮らし・ミニマムな家に住むという考えが、2000年ごろからアメリカで始まりました。
つまり「小さな家」は、コンパクトなスペースの中でモノを持ちすぎない「ミニマルライフ」だけれど、豊かに暮らすという、新しい暮らし方を提案する家なのです。
今回ご紹介するタイニーハウスは小さくても「住むことのできる家」なので、トイレ、風呂、キッチンなどの生活をする家としての機能を完備しています。
小さなスペースながら快適に、ミニマムな暮らしが実現できる素敵なお家なのです。
小菅村では、株式会社小菅つくる座という村にある会社が中心となり、「タイニーハウスデザインコンテスト」を2017年から行なっています。
入選したデザインは実際に村内に建てられ、移住者を中心とした村民が住んでいます。
小さな村に続々とタイニーハウスが建てられているため、タイニーハウス村と呼ばれることも。
小菅の湯の敷地内に作られている2棟も、そのコンテストの一環で建てられ、この春から宿泊施設として営業を始めました。
今回は、タイニーハウス・こすげの「きがる棟」に宿泊してみたので、その様子を紹介します。
気になるタイニーハウス・こすげの中や、宿泊料金は?
こちら「きがる棟」は、ロフトが2か所ある約17平米のお家です。
(BS放送が映るテレビあり・Wi-Fi完備)
室内には中央にダイニングテーブルが置かれ、キッチン、ソファベッド、シャワールーム、トイレがあり、床面積はコンパクトながらも天井が高くて開放感があり、リラックスできる作りになっています。
一見棚にみえる階段をのぼっていくと、2か所のロフトがあります。
最上段のロフトが、隠し部屋のような就寝スペースとなっています。
室内の様子は、こちらの写真で360度ご覧ください。
宿泊料金は、1棟 11,000円(消費税込み)。
最大宿泊人数は2名で、添い寝のお子様は2名まで人数に含まれないそうです。
隣に建つ「じっくり棟」も定員2名、宿泊料金が11,000円なので、人数が多い場合は2棟を借りるのもいいですね。
※2022年7月時点で、「きがる棟」「じっくり棟」ともに、定員4名となっています。料金は、1~2名:11,000円、3名:15,400円、4名:19,800円/棟(税込)となります。小学生未満で添い寝のお子様2名までは、定員に含まれません。最新情報は公式HPをご確認ください。
滞在時間は15時から翌日の11時までの20時間。ロングステイが楽しめます。
チェックインは小菅の湯の受付に声をかけてください。
予約は専用のサイトで行い、お支払いも事前にクレジットカード決済で完了します。
スタッフの方に小菅の湯受付からタイニーハウス・こすげまで案内してもらい、チェックインはタイニーハウス内で宿泊台帳を書いて、鍵を受け取って、簡単な説明を受けるのみ。
食事作りも楽しもう!
滞在中の食事はご自身での調達となります。
基本的に食材は、村外から持参することをお勧めします。
村内にも商店はありますし、タイニーハウス・こすげのある小菅の湯のすぐ近く、道の駅こすげには村で採れる野菜などを販売している物産館もありますが、季節や時間によっては品切れになってしまうことが想定されるからです。
これ以外に、きがる棟には、電子レンジ・冷蔵庫、IHコンロ(2口)があります。
※もう一方のじっくり棟には、電子レンジがありません。
とは言っても、ぜひ物産館は覗いてみてください。
小菅村で作ったこんにゃくや漬物、おまんじゅう、ジビエ肉、小菅村の水で作ったクラフトビール、個性的なご当地レトルトカレー、山梨のワインなど追加で購入して夕食の一品にすることはできます。
写真中央の生ハムのサラダとヒラタケのマリネは、源流レストランのテイクアウトコーナーで購入しました。
物産館では小麦のおうちの手作りパンとFar Yeast Brewingのクラフトビールを購入しました。
季節や時間で調達できる食材も変わりますが、いろいろお楽しみください。
その他の食材は持参しました。
調理機器・道具・食器は一通り揃っていますが、調味料は一切置いてないので忘れずに持ってきてください。
星空観察も最高。天の川ってほんとにあるんだ!
街灯の少ない田舎ならではの夜の楽しみの1つは、天体観測です。
しかし夜は、足元すら見えなくなるくらいの暗闇です。
小菅の湯周辺はまだ街灯が多いほうですが、それでも暗い。
部屋に置いてあるライト(LEDランタン)をご活用ください。
外に出たら、街灯がなく開けた場所でライトを消して、目が暗闇に慣れるまで十数分待ってください。
すると不思議なくらい星が見えてきます。
スマートフォンでも星空撮影のアプリもあるので試してみるのもいいですね。
朝の7時には1回起こされる。ローカルなモーニングコールはすごい!
小菅村では7時・12時・17時に村内放送が流れます。
そのスピーカーがちょうどタイニーハウス・こすげの近くにあり、なかなかの音量なのです。
初めての方はびっくりされるかも知れませんが、田舎暮らしの一コマと思ってもらえると嬉しいです。
村内放送の他には、鳥の鳴き声で目が覚める事があるかもしれません。
森が近くにあるので都市部とは違い、たくさんの鳥が生息しています。
近くの木にとまって可愛い鳴き声を披露してくれるので、早起きしてしまったら周辺を散歩してみるのもいいですね。
遅めの朝ご飯の調達は、物産館でも出来ます。
早めの出発ではなく、朝ものんびりできる方は9時の物産館オープン後に朝食を調達する事もできます。
季節によっては販売がない事もあるので、チェックイン時にスタッフに確認して頂くのがいいと思います。
今回は村内のパン屋さん「小麦のおうち」のパン、萬寿屋のロックフィッシュバーガー、源流ブレンドコーヒーがあったので購入しました(2021年7月時点のラインナップです。)。
宿泊中の注意していただきたい事はこちら!
自然溢れる田舎には虫がたくさんいます。
うっかり窓を開けたままにしておくと、夕方以降は照明に呼び寄せられた虫たちがやってきてしまいます。
網戸にしておくことはもちろん、周辺の散歩の際には虫よけ等の対策も忘れずに。
特に ぶよ(ぶゆ)に刺されると痒くなって大変です。
こちらの記事を参考にしてください。
また、野生動物への遭遇にもお気をつけください。
出歩く際は、明かりをつけたり、おしゃべりしたりして、人がいるので近づかないよう、動物たちに知らせてあげましょう。
お風呂についてはきがる棟はシャワールームのみ、もう一方のじっくり棟はユニットバスです。
すぐ近くに小菅の湯があるので、別料金となりますが宿泊者は割引料金で利用できるので、大きなお風呂でゆっくりしていただくのがおススメです。
また、タイニーハウス・こすげ周辺の小菅の湯や道の駅こすげ敷地内は火気厳禁となっています。
素敵なテラスがありますがBBQ・花火等は禁止となっています。
その他の注意事項は「タイニーハウス・こすげ予約サイト」にてご確認ください。
いかがでしたでしょうか。
山間の小さな村のゆったりとした時間の流れる、自然に囲まれた暮らしを体験してみませんか?
●タイニーハウス・こすげのご予約・詳細はこちらから
https://www.tinyhousekosuge.com/
タイニーハウス・こすげ「きがる棟」「じっくり棟」は、道の駅こすげ敷地内にある、小菅の湯近くにあります。
佐藤葵
小菅村に住み始めて10年が過ぎました。 家族と共に小菅村を楽しみながら暮らしています。ここ数年の夏は家庭菜園で野菜作りも始めました。近所の達人に助言していただきながら修行中!