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村民の集いの場所&高齢者の元気を作る「つながるキッチン」とは?

2021/10/14 ライター:yamashi


私たちは人とつながりを持つことで幸せを感じることができます。

コロナ禍で人との接触が制限されている今、人付き合いの大切さを実感している人は多いのではないでしょうか。

今回ご紹介するのは村民同士が集って交流を深め、高齢者の元気をつくる場となっている「つながるキッチン」の活動です。

 

 

小菅村社会福祉協議会とは?

 

 

小菅村には村民が安心して暮らしていくための支援活動を行う、社会福祉協議会があります。

小菅村社会福祉協議会ではデイサービスなどの「介護事業」の他、なるべく介護を必要とせず自立した生活を送れるように支援する「介護予防事業」を行っています。

介護予防事業を主に行うのは、小菅村社会福祉協議会の地域包括ケア部です。

 

地域包括ケア部では村民が誰でも気軽に立ち寄り、おしゃべりしたり、一緒に手仕事をしたりする「つながるキッチン」という場を設けています。

以前紹介した「つながるキッチン」という名前のキッチンカーも、地域包括ケア部の取り組みです。

 

キッチンカーについてはこちらの記事にて紹介しています。

小菅村の懐かしの味をキッチンカーで再現!「つながるキッチン」がオープンしました。

 

 

「つながるキッチン」はどんなところ?


旧診療所を利用して「つながるキッチン」ができました。


「つながるキッチン」は旧診療所の建物を活用していて、村民の誰でも気軽に立ち寄れるようにと作られた場所です。

平日の8:00頃から17:00頃まで利用でき、遊びにきた人たちでお茶をしたりお話をしたりすることができます。

 

 

お昼ごはんを300円で提供していて、300円払えば栄養満点のお昼ごはんを食べることができます。

野菜の収穫時期になると畑で採れた野菜を玄関先で売っているので、野菜を購入することもできます。

 

以前はデイサービスの併設施設で行われていましたが、新型コロナウイルス感染症対策を徹底したいという考えのもと、現在の場所に移転しました。


移転後も、感染状況に応じた山梨県や小菅村等の方針に沿って、立ち入り制限や閉鎖などの対応をしています。


「つながるキッチン」での活動

 

「つながるキッチン」での活動をいくつかご紹介します。

利用者に楽しんでもらえるように、季節ごとにイベントを行っています。


クリスマスにはクリスマスツリーの飾りつけや新年の準備をしました。


また色々な手仕事もしています。

手先を動かすことは脳の活性にも繋がります。

社会福祉協議会は高齢者の健康を第一に考えているので、認知症予防の一貫としての取り組みと言えるのではないでしょうか。


村の特産である「にんにくスプラウト」を作るために、にんにくの皮むきをする様子です。

渋柿の皮をむいて干し柿作りです。


中には手元を見ないでニンニクの皮を剥いている強者もいたようで、スタッフが驚かされることもあるようでした。

小菅村の高齢者に元気な方が多いのは、百姓などをはじめ色々なものを手作りするなど、昔から手先を使った作業をしてきた事が関係しているのかもしれませんね。

 

商店しかない小菅村では、高齢者はスーパーに行くことが困難なため、引き売りと呼ばれている移動販売車に頼っている方が多いです。

そこでスーパーにスタッフが出向き、タブレットやスマートフォンなどを使い、オンラインでの買い物を行っています。


オンラインでの買い物の様子です。


普段、自分で行くことができない場所なので、高齢者には嬉しい取り組みですね。

オンラインでの買い物は高齢者にとって新鮮なようで、楽しみながら買い物をしているそうです。

 

 

「つながるキッチン」へお邪魔してきました!

 

近所に住む仲良しグループの集まりの日に、お邪魔させてもらいました。

みなさん歓迎ムードで、筆者も会話に混ぜてもらうことに。

 


こたつを囲んで、アットホームな雰囲気。会話も弾みます。


お茶を飲みながら、昔の話や自身の健康の話などが話題に上がりました。

 

都会と比べて昔ながらの風習が残っている小菅村では、近所の人が洗濯物を取り込んでくれたり、気にかけてくれることがあります。

年々体の衰えを実感している今では、小菅村の人たちのやさしさが心に染みている様でした。

 

 

「つながるキッチン」は、誰でも気軽に立ち寄れる場所なので、こんなかわいらしい訪問者も訪れました。

子どもを見ていると、みんなが自然と笑顔になります。

 

 

「つながるキッチン」はみなさんにとってどんな場所?

 

みなさんに一つ質問を投げかけてみました。

 

ー「つながるキッチン」はみなさんにとってどんな場所ですか?

みなさん声をそろえて「なくてはならない場所」と答えてくれました。

高齢になって思うように体が動かなくなり、昔みたいに気軽に出かけられなくなくなってきました。

週に何回かここに来ることが楽しみだそうです。

 

 

一人で家にいると食事もあり合わせのものしか食べないけど、ここに来れば美味しいごはんが食べられる。

お昼代の300円だけ持っていれば、1日遊ばせてもらえてみんなとおしゃべりができる。

私たち達にとって、こんないいところはない。

スタッフの方たちも栄養満点の料理を作ってくれたり、楽しいイベントを考えたりしてくれるので、こういう場所を作ってくれたことに感謝の気持ちでいっぱいだと語っていました。

 

数年前の台風のときには、社会福祉協議会のスタッフが避難所に避難している高齢者に代わって自宅を一軒一軒回り、家の周りの物をしまってくれたことがあったそうです。

自分たちのことを心配して動いてくれる社会福祉協議会の人たちの気持ちに、涙が出るほど嬉しかったと話していました。

利用者にとって「つながるキッチン」は、なくてはならない場所になっているようです。

 

社会福祉協議会のスタッフの青柳さんにもお話をうかがいました。

 

 

ー「つながるキッチン」をやっていて良かったことはありますか?

きぼうの館(デイサービスを行っている小菅村社会福祉協議会の施設)から場所を移動して役場や郵便局の近くになったことで、より多くの方の目に留まることになりました。

社会福祉協議会の取り組みが村民に広く知れ渡るきっかけになってることが嬉しいです。

これからもっと「つながるキッチン」のことをみんなに知ってもらって、遊びに来てくれる村民が増えて、高齢者だけでなく、村民がフラっと気軽に足を運べる場になってくれるように活動をしていきたいです。

 

ー村民のみなさんにメッセージをお願いします。

多くの村民の皆さんと顔を合わせることで、何かお手伝いできるこがあるかもしれません。

「暇だから」でも「なんとなく」でも構いません。

気が向いたら「つながるキッチン」に遊びに来てください。

 


さいごに

 

今回は村民同士のつながりを大切にする小菅村社会福祉協議会の活動、「つながるキッチン」を紹介しました。

 

実際に行ってみて、利用者同士が笑顔で会話をしたり手作業をしたりしている様子などから「つながるキッチン」という場の必要性がわかりました。

「つながるキッチン」は、高齢者が楽しくいきいきと暮らすことにつながっています。

これから「つながるキッチン」が小菅村民に知れ渡り、老若男女問わず、みんなが集まれる場所になってくれることを願っています。

 

※記事内に使っている写真は、新型コロナウイルス感染拡大前に撮影したものや利用者の安全を考慮した上で撮影したものです。


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    yamashi

    こんにちは。僕は地元小菅村で林業の仕事をしている傍ら小菅村の素晴らしさを皆様に伝えるべくライターとしても活動しています。これからも沢山四季折々の素晴らしさを発信していきますのでチェックしてみて下さいね。

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