道の駅こすげ、10周年!多くの人に愛されてきた10年のあゆみ
2025/10/08 ライター:青栁やすは
小菅村の玄関口として親しまれてきた道の駅こすげが、2025年に10周年を迎えました。
標高約700メートル、東京都奥多摩町と山梨県を結ぶ国道139号線沿いに位置する道の駅こすげ。
豊かな自然と地域の魅力を発信する拠点として、多くの来訪者を迎えてきました。
村と人をつなぐ観光拠点として、また観光客がほっと一息つける立ち寄り場所となるよう、さまざまな挑戦と変化をしてきた10年間。
そのあゆみを、周辺施設の様子とともにご紹介します。
道の駅こすげ開業前のニュース
道の駅こすげは2015年にオープンしますが、その21年前に小菅の湯、18年前に物産館がオープンしました。
道の駅こすげが開業する前の、周辺施設のニュースを紹介します。
●1994年 小菅の湯オープン
●1997年 小菅村物産館オープン
●2012年 フォレストアドベンチャー・こすげオープン
●2014年 11月に松姫トンネル、小永田トンネル開通
今まで約14kmのつづら折りの峠道が、約3kmのトンネルに。
1時間ほどかかっていた山梨県大月市街地までの道のりが約30分になりました。
トンネルのおかげで、小菅村への来訪者も増加しました。
2015年に道の駅こすげが開業!
小菅村に松姫トンネルが開通したことで、小菅村への来訪者が一気に増加しました。
山奥の小さな村が、高速道路のインターから約40分で行けるようになったおかげです。
トンネルの完成をきっかけに、道の駅こすげが開業しました。
2015年(開業年)
●3月29日(日)に道の駅こすげがオープン
源流レストランが営業スタートし、情報発信のふれあい館、トイレ、駐車場が整備されました。
小菅の湯、小菅村物産館、フォレストアドベンチャー・こすげと連携し、観光拠点としての機能がアップしました。
道の駅になった事で、来訪者も増加。
2017年
●ゾンビ村KOSUGE開催
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第20回大地の恵みまつりの企画として、ゾンビ村KOSUGEを開催。
村をホラーアトラクションに仕立て上げ、小菅の湯と周辺がゾンビ(お化け)屋敷となりました。
同年に動画「小菅村オブザ・デッド」(ホラーゲーム実況風動画)を、小菅村移住・定住PR動画としてリリース。
国際短編映画祭の観光映像大賞部門にノミネートされるなど、高い評価を受けました。
小菅村オブザ・デッドは、こちらからご覧になれます。
●ラウンドアバウト(環状交差点)を導入
県内2例目として、小菅の湯と道の駅こすげの間に導入されました。
フランスの凱旋門と同じ、信号機のない交差点です。
2018年
●こすげ村人ポイントカードがスタート
「小菅村へ遊びに来てくれる皆さんは、もはや半分こすげ村人!」をキャッチコピーに、小菅村を好きな方を1/2(にぶんのいち)村人と呼び、小菅村に住んでいる1/1(いちぶんのいち)村人とともに、お得に村を楽しめるカード。
加盟店でのお買い物でポイントが貯まり、使えるシステム。
現在、会員は4,000人以上。
道の駅こすげ施設も加盟店となっています。
小菅村ポイントカードの詳細はこちらからご覧ください。
●グランピングディナーが登場
源流レストランでクリスマス時期などに合わせて実施。
薪ストーブがあるテント内は、ソファー、キャンドル、流木などがしつらえられた空間に。
1日3組限定で、鹿肉のステーキ、ヤマメのアクアパッツァなど、満足のコース料理がディナーとして期間限定で登場。
2019年
●毎月プチイベントを開催
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道の駅こすげで毎月プチイベントを開催。
内容は、野菜すくい、もろこしかりんとう作り、木のキーホルダーづくり、大根の収穫体験、古民家ホテルツアーなど。
コロナ禍の到来と、道の駅こすげ
イベントや営業の縮小を余儀なくされました。
道の駅ではテイクアウトメニューの強化や感染対策に力を入れながら営業を継続しました。
2020年
●源流レストランに、ランチプレート&デザートセット登場
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ピザ・パスタに加えて、薬膳カレーやジビエハンバーグプレートなどが登場。
デザートセットには季節のフルーツのトライフルと、手作りプリンなど、デザートメニューも増やしていました。
※記事執筆時点(2025年)では提供していません
●テナントに「小麦のおうち」が登場
無添加・手作りにこだわったパンを販売。
他にもドリアやホットドッグ、パンナコッタ、焼き菓子なども。
オーナーは、元々 東京都豊洲でパン屋を営んでいました。
2021年
●宿泊施設「タイニーハウス・こすげ」が営業スタート
小さな宿「タイニーハウス・こすげ」2棟が、一棟貸しの宿泊施設としてオープン。
小菅の湯入り口近くに建つ、素泊まり宿です。
●テナントに「近江屋(おおみや)」「うどん みなもと屋」が登場
近江屋はおにぎり、よちよち山女魚の唐揚げ、鹿肉料理と源流丼など、手軽に楽しめる小菅村料理を提供。
みなもと屋は、春の山菜うどん、秋はきのこうどん、天ぷらうどんなど。
2022年
●小菅の湯に薪(まき)ボイラーを導入
これまでヒートポンプ(電力)で行ってきた温泉の加温を、「薪ボイラー」に更新。
薪は、村で間伐、製造されたもので、資源の活用とエネルギー源としての両面で環境にもやさしくなりました。
イベントや縮小営業が復活した、アフターコロナ
2023年
●盆踊りが復活
小菅村のお盆は7月13~16日。
このあたりの休日に、小菅の湯前にて盆踊りが開催されます。
ちょっとした出店もあり、みんなで踊って子どもも大人も大盛り上がりのイベント。
●大地の恵みまつりが復活
毎年秋に道の駅こすげにて、秋の味覚を楽しむイベントとして開催されていたイベントが復活。
これまで23回開催され、道の駅開業前は物産館周辺にて開催されていました。
5月4日の多摩源流まつりにつづき、小菅村に多くの来訪者でにぎわうイベントです。
2024年
●スマートストアこすげオープン
ICT技術を活用した、無人コンビニが登場。
これまで小菅村内の商店は20時に閉まっていましたが、キャッシュレス決済で24時間営業のお店が登場しました。
●こすげマウンテンバイクベースが始動
森林に触れ、森林を楽しむ場所づくりを進める「オープンフォレストプロジェクト」が始動。
森林活用としてマウンテンバイクのコースの整備、マウンテンバイクのレンタルや、ツアーを開催。
●テナントに「チャーちゃん」、「masala jeico」が登場
道の駅こすげ物産館で売り上げNo.1を誇るチャーちゃんまんじゅう。
そのチャーちゃんがテナントにて、うどんや丼ぶりを提供。
masala jeico(マサラジェイコ)は、インド好きの店主が作るスパイスカレー屋さん。
スパイスカリー、チャパティロール、チャイ、ラッシー、コーヒー、グラスワインなど。
●道の駅こすげ物産館がリニューアル
セミセルフレジの導入、照明や棚などの什器を更新し、商品を見やすく、車いすの方も店内を楽しめるようになりました。
2025年(10周年)
●道の駅こすげ10周年
10周年記念イベントを開催。
ガラポン抽選会、特別セール、道の駅記念きっぷの配布などを行い、来訪者で賑わいました。
ふれあい館では「10年のあゆみ展」にて写真やエピソードを紹介。
10年のあゆみ展では、このページよりもたくさんの写真を掲示していますので、ぜひご覧ください。
さいごに
道の駅こすげは、この10年の間に「村と人をつなぐ拠点」として様々なチャレンジを続け、成長してきました。
村の人たちにとっても、観光客が気軽に訪れてくれる場所として。
また、ヤマメ・わさび・こんにゃくをはじめとする農産物・加工品などを出荷し、来訪者とのつながりを感じられる場所、産業を継続させるという視点でも欠かせない場所となっています。
これまでの歩みには、多くの人々の支えとアイデア、そして小菅村の豊かな自然と文化がありました。
小さいながらも元気な小菅村を目指して。
これからの10年も新しい挑戦を続け、村と人をつなぐあたたかい拠点として歩みを進めてくれるであろう、道の駅こすげをぜひ見守ってください。

青栁やすは
愛知県から小菅村に嫁ぎ、3人の子育てをしています。保育所の体育講師をしながら、小菅村の伝統工芸の「きおび」を使って、作品作りをしています。村に来る前は、環境教育に携わる仕事をしていました。小菅村でのスローライフを研究中。Instagramはこちら