どう作っても美味しい小菅村のこんにゃく その②「玉こんにゃく」の作り方。
2020/04/30 ライター:青栁やすは
ぷるっぷるの舌触りが、山のフグ刺しとも呼ばれる小菅村のこんにゃく。
小菅村では昔からこんにゃく芋がよく栽培され、美味しいこんにゃくが家庭でも作られています。
片手に乗るくらいの丸い形をした「玉こんにゃく」。
道の駅こすげの物産館に「日喜屋(ひきや)」が、この形のこんにゃくを出しています。今回はそんな玉こんにゃくの作り方をご紹介します。
玉こんにゃくの作り方
①こんにゃく芋を茹でます。
皮を剥いて適当な大きさに切ったこんにゃく芋をお湯で煮ます。
箸がすっと刺さるまで茹でますが、こんにゃくの成分のせいでお湯が片栗粉を混ぜたようにどろっとします!
②こんにゃく芋をすりおろします。
嘉さん流は生芋をすって鍋で煮るので、この作り方と①と②の工程が逆になります。
すりおろすのには、ミキサーを使います。
ミキサーに茹でたこんにゃく芋と水を入れます。
「水はどれくらい入れてるんですか?」と聞くと、
「適当だから、分かんねぇなぁ。」とのこと!
「ミキサーの回り具合を見て、水が少なかったら足しているの。」と、感覚で覚えているそうです。
③よーく混ぜます。
嘉さん流では、鍋で煮ながら、しゃもじでずっとかき混ぜて作っていた工程です。
ドロドロの液体が熱々になりながら、かき混ぜるのは一苦労な作業。
しかし玉こんにゃくを作る場合は、すでにこんにゃく芋を茹でてあるので素手で混ぜていきます。
茹でたてのこんにゃく芋と水が混ざっているので、程よい温かさとにゅるにゅる感で気持ちいいです。
しかし、慣れない私は腕の内側のかゆさと戦いながらの作業です。
皮膚の弱い方は、手袋がないと大変な作業です。
④水酸化カルシウムを入れます。
10分ほど、素手でこんにゃくをしっかり混ぜたところに、お湯で溶いた水酸化カルシウムを少しずつ入れます。
お湯で溶いた水酸化カルシウムを入れると、こんにゃくの色が茶色っぽく変わり、一気にこんにゃくの香りがしてきます。
水酸化カルシウムが均一に混ざるように、さらに手でしっかりと混ぜた後、表面をきれいにならします。(写真右側のボウル。)
⑤形を整えます。
水酸化カルシウムを加えるとどんどん固まってしまうので、手早く丸めて整形します。
手のひらでやさしくすくい、水を付けた手でつるんとした丸型にしていきます。
整形できたら、ぐつぐつ沸いたお湯の中に入れていきます。
玉こんにゃくの完成!
ぷるっぷるのこんにゃくができました!
オーソドックスな食べ方は、薄切りにしたこんにゃくにかつお節としょうゆをかけて刺身で。
刺身こんにゃくとして食べるのが、一番こんにゃくのぷるぷる感を味わうことができると思います。
刺身こんにゃくにわさび漬けとしょうゆも、小菅村では鉄板な組み合わせ。
もちろん、煮物や炒めものにもできます。
小菅村のこんにゃくはやわらかいので、表面に味がからまりやすく、炒めものも絶品ですよ。
こんにゃくは、道の駅こすげの物産館にて購入できます。
とっても美味しい小菅村のこんにゃく。
食べたことのない方は、一度はぜひ味わってみてください。
物産館には数種類のこんにゃくがあるので、食べ比べてみるのもいいですね。
<どう作っても美味しい小菅村のこんにゃく>
その① 壽さん流、全て手作業!手間ひまかけたこだわりこんにゃく作り
その② 小菅村でよく見かける「玉こんにゃく」【本記事】
その③ めったにお目にかかれないレアな「搗(つ)きこんにく」
日喜屋さんのこんにゃく作りは、こちらの記事でもピックアップされています。
道の駅こすげ 物産館
青栁やすは
愛知県から小菅村に嫁ぎ、3人の子育てをしています。保育所の体育講師をしながら、小菅村の伝統工芸の「きおび」を使って、作品作りをしています。村に来る前は、環境教育に携わる仕事をしていました。小菅村でのスローライフを研究中。Instagramはこちら