木のぬくもりを感じる「きおび」を生活にとり入れてみませんか。
2019/10/08 ライター:青栁やすは
東京都奥多摩町の隣に位置する、山梨県小菅村。
奥多摩湖より車で10分ほど川上へ進むと、緑豊かな村があります。
緑豊かなと言いましたが、小菅村の森林面積はなんと約95%!
日本の森林面積は66%なので、比べると圧倒的な森林の多さです。
しかも東京都心から車で約2時間の距離に、あるのです。
そんな森林資源が豊かな小菅村で作られている木製品、「きおび」をご紹介します。
きおびの優しい手触りと、木のぬくもりは、あたたかさを感じさせてくれます。
きおびの作品
きおびは、木を帯(おび)状に加工した素材です。
小菅村の工芸品として、小菅村で育った木材から作られています。
材は主にヒノキで作られています。
きおびは薄いので、とてもしなやか。
様々な形に加工し、作品が作られています。
そんなきおびの作品をご紹介します。
小さな商品は、お手頃な価格なので、お土産や贈り物にも最適です。
これらは、「道の駅こすげ」にて販売されています。
(その時によって在庫がない場合もあります。)
きおびが作られている小菅村
小菅川を河口に下ると、奥多摩湖、多摩川、東京湾へと繋がります。
多摩川は、東京都の水道水となる川。
そのため小菅村の森林は、100年以上も前から水源かん養林として、森林が保護されてきました。
きおびの材料は、樹齢100年以上の大木
きおびの材料は、木の「切り株」部分。
建材用として伐採された木の、利用されていなかった切り株部分をきおびとして活用しています。
それも樹齢100年以上の、大木でなければきおびは作れません。
しなやかに曲げたり折ったりするために、節のない部分を大木から切り出すのです。
樹齢100年以上の大木があるのも、小菅村の森林が保護されてきたからこそなのです。
木材は、板目(いため)・柾目(まさめ)と呼ばれる材のとり方があります。
板目は木材を縦に順にスライスしたもの。
無駄がなく、皮に近い部分以外は材として使うことができます。
しかし、きおびは柾目(まさめ)と呼ばれる、材の取り方がされています。
年輪に対して直角に切られたもので、1本の木からたくさん採れないため高級材となります。
そりや割れが少なく、丈夫であることが特徴です。
柾目で作られているきおびは折ったり曲げたりと、様々な形に加工できるのです。
きおびを使うことで、森林保全に貢献
そして樹齢100年の木は、100年使えると言われています。
世界最古の木造建築の法隆寺(築1,300年)は、1,000~2,000年の樹齢のヒノキを使っていると言われています。
木は濡れたままにしてしまうと腐ってしまいますので、濡れた場合はしっかり乾かします。
大切に扱えば、一生物です。
また油を吸い込む特性もあるので、オーナメントにアロマオイルを含ませて使うこともできます。
そんな樹齢100年以上の、貴重な木材を使ったきおび。
木製品は購入することで、また木を植えて、建材を活用する・・・という、森林を保全するサイクルにつながります。
あたたかな木のぬくもりを、生活の中に取り込んでみてはいかがでしょうか。
購入はこちらでできます。
minnne:https://minne.com/@kiobi
道の駅こすげ
住所:〒409-0211 山梨県北都留郡小菅村大久保3445番地
青栁やすは
愛知県から小菅村に嫁ぎ、3人の子育てをしています。保育所の体育講師をしながら、小菅村の伝統工芸の「きおび」を使って、作品作りをしています。村に来る前は、環境教育に携わる仕事をしていました。小菅村でのスローライフを研究中。Instagramはこちら