初心者でも本格的な木工DIYができるvol.2 「小菅つくる座」木工工房で額を手作りしました。
2022/06/27 ライター:A.H
小菅村には(株)小菅つくる座が管理をする木工工房があります。
絵画の制作をしている筆者は、小菅村に豊富にある木を使って、絵に合わせた額を作りたいと思っていました。
そこで村の小菅つくる座木工工房を活用して、額の制作をしました。
vol.1で紹介した小菅つくる座についてはこちら
初心者でも本格的な木工DIYができるvol.1 「小菅つくる座」木工工房ってどんなところ?
本格的な工具も、工房のスタッフに使い方を教えてもらえるので、初心者でもイメージに合った額を作ることができました。
小菅つくる座のメンバーにサポートいただきながら制作した工程をご紹介します。
筆者の制作した日本画に合わせた額を作りました!
今回は、筆者が制作したこの画に合わせた額を制作しました。
①まずは木材を準備します。
使いたい木材や、作りたいもののイメージ図を事前に準備しておきましょう。
今回は小さな物だったので、工房にあった端材を使わせてもらいました。
(木材によって費用が変わるので、詳細はお問い合わせください。)
ヒノキやスギなどいくつか種類があったのですが、小菅村産のサワラという針葉樹をチョイスしました。
画にちょうどいい幅であったことと、木の皮を剥いだ”耳”と呼ばれる面に惹かれました。
②絵の大きさに合わせ、木を切ります。
スライドマルノコという、材料を切断できる電動工具を使いました。
しっかりと工具で木を固定して、木が動かないようにしてから作業を始めます。
安全のために一気に切るのではなく、2・3回に分けて少しずつ切っていくと初心者でも安心と教えてくれました。
全ての工程において、工具を使う際には丁寧に使い方や注意点を教えてくれました。
そのおかげで、よい緊張感を持って作業ができました。
③木材の表面をカンナで削ります。
万能木工機という手押しカンナを使いました。
カンナの歯に手が触れてけがをしないよう、木の抑え方など注意しながら作業をします。
④絵画の厚みに合わせて、溝を彫ります。
トリマーという工具を使いました。
この作業が一番難しかったです。
トリマーに直線で削るためのガイドを取り付け、そのガイドに沿って均一に工具を動かすのに苦労しました。
木材を選ぶ際には、溝を掘る箇所に、節や木目が密集した硬い部分がないようにするとよいとアドバイスを受けました。
硬い部分があると上手に削れなかったり、工具が木材をはじいてしまったりして危ないそうです。
⑤スライドマルノコを使って、額の四隅にあたる部分を45°にカットします。
今回使った“耳”のある木材は、幅が均一ではなく、45°にカットした後に四隅がぴったりと合わずに苦労しました。
次回は、なるべく幅を均一にしてから加工してみようと思います。
⑥木工用ボンドで接着します。
⑦表面を磨いて、塗装やオイルで表面を保護します。
表面は電動サンダーで大まかに磨き、その後、紙やすりでさらに磨いて仕上げました。
表面の仕上げには、木工用亜麻仁油を塗りました。
塗料や油を塗ることによって、つやを出し、木を保護することができます。
⑧金具を取り付け完成です。
サワラの”耳”をいかした額ができあがりました。
後日、さらに画の雰囲気と額を合わせるため、着色し、ニスを塗って仕上げました。
今回使ったサワラの木は柔らかく加工がしやすかったのですが、傷も付きやすく、持ち帰ってから傷をつけてしまいました。
それを小菅つくる座に相談したところ、アイロンのスチームで木を膨張させて傷を目立たなくする方法を教えてくれました。
ものづくりの楽しみが広がりました!
小菅村の風景や植物を描き、絵画に合わせて村の木材で額を作ることは、とてもワクワクする体験でした。
今回木工工房で作業をしてみて、頭の中にあるイメージを、材料選びから相談しながら進められたのがよかったです。
額の四隅を45度で組むのか90度で組むのかといったできあがりのパターンを具体的に提案してくれたのも、分かりやすかったです。
今度はどの画にどの木を合わせるか、楽しみがひろがります。
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