カラーコードで失敗しない「きつね色」が分かるフライドポテト入門
2018/02/22 ライター:矢野加奈子
人は誰しもジャガイモが大好きです。
それが油で揚げられたフライドポテトになると、嫌いな人は、お父さんから生まれた人くらい少ないのです。
というかいないはずなのです。
そこで、料理ができない人でもほっぺたが落ちるほど美味しいフライドポテトの作り方を山梨県小菅村で教わってきたので、皆さんにもお知らせします。
みんな大好きジャガイモ
ジャガイモはナス科の植物で、中南米のアンデス地方が原産といわれています。
昔からその美味しさから世界中で愛されています。
農作物界の永遠のアイドルといってもいいと思います。
そんなジャガイモは日本でも多くの地域で栽培されています。
特に北海道では年間に200万トンも生産されています。
種類も豊富で、男爵、メークイン、きたあかりなどのおなじみの品種に加え、インカのめざめ、デストロイヤー、アンデスレッドなどの新品種なども増え続け、地域ごとには在来種もあります。
日本中で作られているジャガイモですが、山梨県小菅村も美味しいジャガイモを育てる土壌と温度などの環境があります。
水はけのいい畑では、多くの村民が栽培しており、在来の品種もあります。
みんなジャガイモが好きすぎて、隣の畑の人とジャガイモ交換をするくらいジャガイモ好きなのです。
美味しいポテトフライは小菅村にあり
そんなジャガイモ大好きな村民の皆さんは、美味しいジャガイモの料理も知っています。
そのままで食べてももちろん美味しいのですが、様々なアレンジをして食べています。
例えば蒸しジャガイモにネギを刻んで自家製味噌に混ぜたネギ味噌をつけて食べるネギ味噌ジャガイモや、小菅村の在来品種「富士種」の小玉を油で揚げ焼きし、味噌や甘辛い醤油ダレを絡めた「せいだの煮っころがし」など昔から食べられています。
ポテトサラダもこんなに集まった!
(こちらの記事より)→ジャガイモのおいしい村で、勝手にポテサラフェスをやる
小菅村式フライドポテト
そんな小菅村のお母さんに世界一美味しいんじゃないかと思う、小菅村式フライドポテトを教わりました。
最大の特徴は、小菅村で育てられたジャガイモを使うことです。
いきなりめちゃくちゃハードル高いですが、7月頃から小菅村の物産館に大量に売っているので、そこでゲットできます。
これができればこのポテトフライの美味しさが80% 保証されたと思ってください。
もし、万が一手に入らなかったら近くのスーパーで買ってください。
芽が出ないように新聞紙で包んで冷暗所にいれ保存し、一冬越すと甘みが増します。
面倒な場合はそのまま使ってもいいです。
できれば男爵系のジャガイモの方がホクホクに仕上がるみたいです。
完全に個人の好みですが。
注意:芽が出ていたり、緑色になっている物は使用しないでください。
ちなみに私はスープと具材を入れるだけのおでんや、カレーライスで失敗するほどの料理できない人間です。
カレーライスはシャバシャバでした。
あんなに液体のカレーライス初めて見ました。
そんな私でも簡単に作れるのです。
最初に芋をよく洗って、切ります。
半分に切って、それをさらに半分。
それを三分の一くらいにします。
適当な大きさで、特に切り方などは気にしなくていいのですが、大きさが揃っていた方が、仕上がりが揃って美味しいです。
切った芋は耐熱皿に入れます。
そして水をぱらぱらと手でふりかけてラップをします。
500ワットのレンジで10分チンします。
爪楊枝を刺して下まで刺されば大丈夫です。
この時料理できない人はラップの水滴で火傷しがちなので気をつけて下さい。
私は10回のうち11回火傷します。
揚げ色問題
料理できない私からしたら、いつ揚がったのか判断するのがこのポテトフライの一番の山場です。
よく料理本を見るときつね色になるまで揚げるとなっていますが、きつね色ってなんやねん、といつも心の中で思っています。
ホンドギツネなのかギンギツネなのかキタキツネなのか。
しかもキツネのどの部分を指しているのか書いてある料理本はありません。
そこで、この際ハッキリさせようと、私が小菅村で見たキツネの色だなと思ったフライドポテトを食べて、おいしかったらその色を私のきつね色にしたいと思います。
それをカラーコードで記録しておけば完璧です。
* カラーコードとはWEBサイト上で色の指定を行う制御コードの事。色の名前のような物です。
あとは、私が小菅村で見た「ホンドギツネの夏毛の背中の毛色」を思い出しながら揚げ色を見ます。
ここだというタイミングで油を切ってお皿へ。
これをパソコンに取り込み、専用ソフトでRGBのカラーコードを確認します。
これで今後他の人に説明する時に数値でハッキリと伝えることができます。
数値だとわからない人もいるかもしれないので、印刷しその場で確認できる「#d3b12a=ホンドギツネの夏毛の背中の毛」色判断カードを作成しました。
残りのジャガイモもこの色になるまで揚げて完成です。
この色まで揚げると芋の部分はサクサク、皮はパリパリ、中身はホクホクの小菅村式ポテトフライに仕上がります。
揚がったら、温かいうちに塩とコショウをふりかけます。
あればニンニクパウダーをふりかければ最高です。
オリジナルでバジルや好きなディップをつけても美味しいです。
小菅村式フライドポテトでホクホク
切る、蒸す、揚げるの簡単な3ステップでフライドポテトが出来上がりました。
大事なことなので繰り返しますが、外はサクサク、中はホクホクでめちゃくちゃ美味しいです。
料理の出来ない私でも簡単に作ることができ、なおかつ美味しい。
小菅村のお母さんたちに感謝です。
皆さんもぜひカラーコード「#d3b12a=ホンドギツネの夏毛の背中の毛」色でフライドポテトを作ってみてください。
料理ができなくても、シンプルな作り方でも、ホンドギツネの夏毛の背中の毛色さえわかっていれば、おいしいフライドポテトができますよ!
矢野加奈子
多摩川源流大学担当のスタッフです。美味しいものと楽しいこととズゴックが大好きな平均的な人間です。 源流大学で「ちゃの」と言えば私のことです。名字の「やの」とは関係ないけど。