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究極の手作り! 一番売れているおまんじゅうin 小菅村

2018/07/03 ライター:mariko

 

 

温泉のあるところには、「温泉まんじゅう」がつきもの。

蒸かした温泉おまんじゅうからモクモクと湯気が出ている、そんな光景が思い浮かびますね。

 

小菅村には、お肌がつるつるになる「小菅の湯」があります。

小菅村はれっきとした温泉地なのです!

 

20年ほど前に温泉ができましたが、小菅村には今も昔も和菓子屋さんはありません。

おまんじゅうはそもそも、各家庭それぞれの作り方で手作りするものというイメージが根付いていたようです。

 

「温泉地なのに売っているおまんじゅうがないのは寂しいね~」

「じゃあ小菅の湯にふさわしい温泉まんじゅうを作ろう!」

と、出来上がったのが『チャーちゃんまんじゅう』です。

 

実は、このおまんじゅう、美味しいことはもちろん、小菅村産の材料にこだわって手作りで丁寧に作っているんです!

今回はそんな「チャーちゃんまんじゅう」のヒミツをたっぷりご紹介します!

 

チャーちゃんまんじゅう高菜味と、テイクアウトコーナーのブルーベリースムージー

「チャーちゃんまんじゅう」のチャーちゃんって?

 

商品名でもある「チャーちゃん」は、作り手の岡部清子さんの愛称。

お孫さんからの呼び名です。

お孫さんには、父方母方それぞれのおばあちゃんがいて、「おばあちゃん」だけでは区別がつきません。

 

そこで、

清子おばあちゃん

(清子)おばあちゃん

(おばあ)ちゃーん

チャーちゃん

に変わったのでしょうか。

 

とにもかくにも晴れて「チャーちゃん」という呼び名が誕生したようです。

とても呼びやすく覚えやすい。

そうとは予期せずの呼び名ですが商標にぴったり。

 

その清子さん=チャーちゃんが手作りしているので『チャーちゃんまんじゅう』なのです。

今では村人全員の間で、清子さんと呼ばなくても「チャーちゃん」で通じています。

 

いつも一緒におまんじゅう作りをしている、チャーちゃん(左)とお嫁さん(右)

家で作っていた昔ながらのおまんじゅうを商品にするまでには、さまざまな苦労と努力があったようです。

 

おまんじゅうの皮になる小麦粉のたね、どうしたらもっとやわらかくできるのか?

寝かしたり、温度調節してみたり。

苦労するのは陽気によって生地のふくらみぐあいが違ってくることだそう。

 

 

小菅村だからこそのこだわり

 

チャーちゃんまんじゅうのおいしさの原点は、「手づくり」そして「小菅産の材料を生かす」ことです。

 

具材になる野菜も、できるだけ畑で採れるように育てる種類を増やしました。

野菜作りも一定して収穫できるようにするためには知恵、体力ともに必要です。

自分の畑でいろいろな食材を作り、それでおまんじゅうを作る。

そういう環境のあるのは、小菅村ならでは。

 

大量生産のありきたりな規格商品ではなく、本当のオリジナルなおまんじゅうを家族で手作りして売っている。

「美味しいものを売りたい」というチャーちゃんの熱意ですね。

 

 

かまどで作る。薪で煮る。究極のあんこづくり!

 

たくさん種類がある「チャーちゃんまんじゅう」の中でも、最もこだわっているのが定番のあんこまんじゅう。

 

今回その命でもある、あんこ作りを特別に見せていただきました!

あんこ作りは週に1・2回、半日がかりですべて手作り。

あんこ小屋にこもり薪で煮ます。

1回に18キロも仕込むそうですが、なんと今はチャーちゃんが1人で作っているのです!

 

あんこ小屋で薪の準備

薪でかまどに火をくべます

材料は北海道十勝産のあずき、そして三温糖。

作り始めた当初から厳選したものを使い続けています。

 

一晩水につけたあずきを大きなお釜で煮始めます。

このかまど、今は亡きチャーちゃんのだんなさまの手作り!

 

だんなさま手作りのかまどと釜

18キロを混ぜるのは重くて大変な作業!

薪かげん、火かげんはさすがに熟練のわざ。

薪をくべたり炭を隣の釜戸へ移したり。

重労働です。

 

 

火加減の調節は長年の勘で

2時間ほど煮るとやわらかくなってきます。

それもすべて混ぜ具合でおおよそわかるのだそう。

この混ぜている大きなしゃもじも手作り!持ち手など工夫されていて使いやすそう。

 

 

 

 

ちなみに、おまんじゅうを蒸すせいろも手作りです。

大きな手作りしゃもじ、使いやすさ抜群です

 

豆がやわらかくなったころ合いをみて、三温糖、塩を入れてさらに煮ていきます。

砂糖を入れると焦げ付きやすいのでよく混ぜますが、煮詰まって重たくなる上に、煙モクモク。

見ていても煙が目にしみる。

そして熱い。

本当に大変な作業、これが真夏だと思うと気が遠くなります。

 

 

 

しかも、砂糖を入れたあとはバチバチブチブチと煮え立ちながらはじくのです。

顔や手に飛んできてやけどをすることも。

 

 

まぜ加減でチャーちゃんは完成の頃合いがわかります。

一晩蒸らしてようやく出来上がり。

火を止めた釜戸の余熱でうまい具合に仕上がるのだそう。

 

窯には余熱が残るように

釜にフタをして一日蒸らします

出来立てをちょっといただいて味見しました。

何とも言えない奥深い、美味しいあんこでした。

 

出来立てのあんこ!

チャーちゃん、本当にお疲れさまでした~。

手間ひまのかかった薪で煮る手作りあんこ、このように作っているところは今は少ないでしょうね。

 

出来上がったチャーちゃんまんじゅう!あんこがたっぷりでとっても美味しいんです!

 

『チャーちゃんまんじゅう』ラインナップ

 

あんこ味の他にも、『チャーちゃんまんじゅう』には実に多彩なお味があります。

甘い系、お食事になる系、楽しい系などなど、これまで30種類ほどを商品化してきました。

 

 

コンビニのない小菅村。

道の駅に来た人や村の人が軽食としても食べられるように、チャーちゃんは甘くないおまんじゅうもいろいろ考えました。

 

最大のこだわりは、小菅村さんの材料を使っていること。

よもぎ、さつまいも、高菜、しゃくし菜、はくさい、などなど。

これらの食材もチャーちゃんが畑で育てています。

 

高菜畑:霜の降り始めるころに摘み取って、きれいに洗い、塩漬けします。

大きな樽に大きな重石

チャーちゃんまんじゅうの高菜は、1月ごろまで塩漬けしたものを、水だし(塩抜き)して味付けしたものです。

寒い中の水作業。

手作りする根性と熱意を感じずにはいられません。

 

 

 

野菜も漬物もチャーちゃんが手作りした「高菜」と「さつまいも」

 

食事系のヒット商品は、なんとぎょうざです。

畑でにらを育てたチャーちゃん。

ぎょうざ餡にしてなんとおまんじゅうに入れてしまいました。

柔軟な発想ですね。

 

味付けがおいしいぎょうざ

そして、手作り味噌を生かしたねぎみそ、味付けが最高のきんぴら

 

 

 

 

季節の限定品も必見!

 

季節のものや、その年の限定品が出ることもあります。

「こんなのどうだろう?」「こうしたらいいかな~」など、お嫁さんや息子さんたちと話しながら作るのだそう。

 

申年には、あんこの中にバナナを入れて好評だったそうですよ。

他にも、チャーちゃんのマークを入れたまんじゅう、ピンクに色をつけたぶたまんじゅう、春には桜の葉をつけた桜まんじゅうなども。

 

 

チャーちゃんマークをつけたおまんじゅうも見れるかも?!

『チャーちゃんまんじゅう』は小菅村の道の駅に売っています。

種類はその日その日にできたものが置いてあるのでお楽しみに。

 

 

チャーちゃんまんじゅうはここで買える!

 

 

道の駅にはレンジが置いてあるので温めて食べることもできます。

その他にも、八王子や小菅村内のイベントでは出店して対面販売しています。

楽しくてついおしゃべりしたくなるチャーちゃんやお嫁さんに出会えるかも。

 

楽しく柔軟なアイデアで、家族みんなで助け合って作っているチャーちゃんまんじゅう。

お客さんから度々聞かれる「おいしさの秘密は?」の問いにはいつも、「愛情がこもっているから」

 

*チャーちゃんまんじゅうのお店は139号線沿いにありますが不在のことも。 道の駅の物産館へどうぞ!!

小菅村へ来た時には、ぜひ食べてみてくださいね!

 


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    mariko

    東京暮らしから一念発起、小菅村へ娘と親子山村留学をして1年になるママ。娘より小菅村生活を楽しんでる!と言われることも。

    畑、料理、動植物のこと、生活の知恵、いろいろ教わって心豊かになったかな。

    移住してからの小菅村日記ブログ http://blog.goo.ne.jp/mariko8686blog

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