暑い季節にピッタリ!小菅の“うめ”活用図鑑
2017/09/14 ライター:青栁やすは
もわっと暑い、日本の夏。
暑さで、食欲が落ち、夏バテしませんでしたか?
そんな日本と同じ、温暖湿潤気候で育つ梅(うめ)。
寒さにも強い梅は、小菅村でもよく見かけます。
梅のすっぱさの素となるクエン酸。
クエン酸には、夏バテを解消する疲労回復や、食中毒を防ぐ殺菌効果があると言われています。
暑い季節に、ぜひ食べたい食材ですね!
梅といえば、すっぱい梅干しを思いがちではないでしょうか?
そこで、小菅のお母さん30人に、梅をどう加工しているのか教えてもらいました!
ここからは、ランキング形式で「梅の活用方法」を紹介していきます。
1位:梅干し!!
ダントツの1位は、22票の梅干し。
塩をきかせて常温で保存できるので、多くの家で作られています。
梅干しは名前の通り、塩漬けした梅を天日に「干し」、余分な水分をとばして保存します。
梅が漬かっていた液体「梅酢(うめず)」は、別に活用します。
というのが、一般的な梅干し。
しかし小菅の多くの家では、せっかく干した梅干しを梅酢に戻すそうです!
せっかく干したのに、戻しちゃうの?!と、聞いてビックリ。
こうすることで梅がいつまでもやわらかく食べられ、味に深みが出るそうです。
そんな梅干しのアレンジ料理まで、お母さんは丁寧に教えてくれました!
ご飯に、梅干し・ちりめんじゃこ・青シソ・白ごまを混ぜると美味しいそう。
ちりめんじゃこの代わりにしらすで作ってみましたが、梅干しと青シソでご飯がすすみます!
「うちじゃあ、梅干し・味噌・はちみつを混ぜて、きゅうりと食べるの。」と、つねこさん。
ころんとした形が特徴の、小菅在来のきゅうりと一緒に。
子どもの手が伸びてきました(笑)
梅干しの副産物である梅酢。
塩と赤シソが入っているので、野菜を漬ければ「しば漬け風」の漬物が簡単にできるそう。
「どんな野菜でも合うし、今ならきゅうり・らっきょう・みょうがもいいよ。」と、さとこさん。
2位:甘漬け(あまづけ)
夏のお茶うけによく出てくる、甘漬けは12票。
梅を塩水に漬けた後、砂糖に漬けて作られます。
青梅のきれいな色で、パリパリの食感と、程よい甘さがお茶に合います。
(赤シソを入れて、赤色の甘漬けにする家庭も。)
パリパリの食感のポイントは、甘漬けを冷蔵庫に入れておくことだそう。
そのため梅の時期は、冷蔵庫を大量の梅が占領する家庭も!
たくさん梅が手に入る、小菅ならではですね。
3位:梅酒
続いて多かったのが10票の梅酒。
ブランデーやワインに漬けたり、砂糖を黒糖にしたりする家もあるそう。
梅とお酒と砂糖を漬けるだけででき、保存も効くという手軽さがある上、工夫次第で違った味わいが楽しめそうですね!
4位:梅シロップ
水や炭酸で割って、ジュースにできる梅シロップは5票。
梅酒と同様、梅と砂糖を漬けておき、2~3週間して梅からエキスが出たら完成です。
手間はかからないけど、完成するまでに時間がかかります。
シロップができるまで、楽しみにしながら待つもの…と思いきや、たった1日で作る裏ワザを教わりました!
そう。裏ワザでは炊飯器を使います!
梅1kg・氷砂糖1kgを炊飯器に入れ、保温にします。
10時間くらいしたら1度中身をかきまぜ、15~20時間して氷砂糖が溶けたら完成です。
(5合炊きの炊飯器で、作れる分量です。)
時短レシピなので、香りが良く、さっぱりした味わいです。
時間をかけて作るシロップとは、また違った味わいが楽しめます。
こんな結果でした
その他には、甘酢漬け・甘露煮・ジャム・梅みそ・梅肉エキスが各1票でした。
梅肉エキスとは、梅のしぼり汁を真っ黒になるまで煮詰めたもので、強い殺菌効果があり胃腸の不調に効くそう。
梅はおやつに食事に薬に…と、色々と活用できるんですね。
道の駅こすげの物産館にも、色々な梅商品がありました。
気になった方は、ぜひ小菅村の梅を食べてみてくださいね。
青栁やすは
愛知県から小菅村に嫁ぎ、3人の子育てをしています。保育所の体育講師をしながら、小菅村の伝統工芸の「きおび」を使って、作品作りをしています。村に来る前は、環境教育に携わる仕事をしていました。小菅村でのスローライフを研究中。Instagramはこちら