小菅小学校ってどんなところ?vol.1先生から見た小菅村と子どもたちとは。
2020/12/15 ライター:yamashi
人口約720人の山村にある小菅小学校。
創立は146年前と、非常に歴史のある学校です。
しかし全校児童は現在33人で、少ないクラスだと児童が3人です。
(2020年10月現在。)
そんな小菅小学校に勤めている先生方が、小菅村や小菅小学校の子どもたちにどんな印象をもっているのかお話を伺いました。
小菅小学校ってどんなところ?
-小菅村の印象はどうですか?
校長先生:子どもの育成にとても熱心で、教育に理解のある村だと思いました。
「すげのこ祭り」や「運動会」などにお年寄りが見に来てくれたり、それを役場職員の方やや地域住民の方がしっかりサポートをしてくれたりしていますよね。
子どもたちにしっかり育っていてほしいという思いが伝わってきて、我々教職員もすごくやりやすい環境です。
村全体で子どもを見守っていこうとしている姿勢が素晴らしいと思いました。
(また通常、子どもの人数が少ない場合、複数の学年を1つのクラスにする複式学級になりますが、小菅村は足りない教員を村が負担し、1学年を1人の教員が担当し、学年ごとに1つの学級を編成しています。)
-子どもたちの印象はどうですか?
中村咲先生:子どもたちはみんな小菅村が大好きですね。
小菅村を悪く言う子どもがいないことが、すごいと思いました。
そして一人ひとりがリーダーです。
これは「我が強い」という意味ではなく、何かを企画したときに人に任せるでも、人に押し付けるわけでもなく、積極的に物事に取り組むという「主体的に物事に取り組む姿勢」というすごく前向きな意味で捉えています。
そして責任感が強く、みんながしっかりしていると思いました。
その反面心配な事もあります。
少人数の学校ですので、どうしても考えが偏ってしまいます。
いろいろな人の価値観に触れられないので、人に対しての免疫力が少なくなるのが心配ですね。
それと、できるスポーツに限りがあるということです。
やはり集団スポーツはできませんからね。
-人数が少ないからこその利点はありますか?
中村咲先生:子ども一人ひとりとじっくり向き合えることが一番ですね。
人数の多い学校ではそうはいきませんからね。
給食の時間も、家族と一緒にご飯を食べているような距離感がなんとも心地良いですね。
そして良いのか悪いのかわかりませんが「ズルができない」ということがあります。
人数が多い学校であれば目立ちたくない子どもは隠れていれば良いかもしれませんが、小菅小学校ではそうはいきません。
隠れようがありませんからね(笑)
だからこそ自主性が養われると思います。
これからの時代に主体性とコミュニケーション力は必須のスキルですから、そこは常に意識した教育をしています。
-子どもたちとのコミュニケーションの中で、気をつけていることはありますか?
中村咲先生:一人ひとりに感謝の気持ちを伝えることを心掛けています。
「ありがとう」の気持ちを子ども達には伝えています。
校長先生:子どもたちが職員室にラケットを借りに来るときがあるのですが、そのときには必ずみんな「ありがとう」と言ってくれます。
そう言われるとまた貸してあげたくなりますよね。
「おはよう」や「さようなら」などの挨拶ももちろん必要ですが「ありがとう」は最強です。
さいごに
小菅小学校の先生方から見た、小菅村と小菅村の子どもたちを教えてもらいました。
子どもの教育に積極的な小菅村。
そして教育熱心な先生方に支えられ、小菅小学校の子ども達は自然の中で成長しているのだと思いました。
最後にこんな意地悪な謎掛けを出しました。
「小菅村とかけまして、子どもの笑顔と説きます、心は?」
教頭先生:どちらも「かわいい」です。
「川良い」と「可愛い」をかけてくれました。
こんな無茶振りにも真剣に答えてくれる小菅小学校の先生方です。
yamashi
こんにちは。僕は地元小菅村で林業の仕事をしている傍ら小菅村の素晴らしさを皆様に伝えるべくライターとしても活動しています。これからも沢山四季折々の素晴らしさを発信していきますのでチェックしてみて下さいね。