
2017/3/9
ライター:
地主恵亮

人は怖いものが嫌いだ。
しかし「怖いものを見たい」という心理も持ち合わせている。
お化け屋敷などはその最たる例だろう。
心霊写真もそうだ。
霊が写っていると怖いはずが、なぜか盛り上がる。
つまり、この心理を利用すれば普通の写真でも、注目を集めることができるのだ。
FacebookやTwitterの普及により、多くの人が休日の楽しい思い出をアップするようになった。
具体的には仲間とバーベキューした写真や、友達とふざけ合っている写真。
その人の仲間はいいのかもしれないが、たいして知らないコチラとしてはそんな写真に興味はない。

人が楽しそうにしている写真なんて興味ない!
人が楽しくしている写真というのは実に難しい。
自分は楽しくて撮ったとして、どこかにアップすると、その場の空気感は伝わらず、それは見た人はもう全く興味が持てないのだ。
せっかく撮った写真もスルーされてしまう。

そこでこうである!
被写体(私)の男性は実に楽しそうである。
友達とハイキングにでも来たのかもしれない。
本来ならば見るに値しない写真だ。
この写真には特に情報はないのだ。
しかし、赤い丸の存在が急に見てもいいかもしれない写真にしている。
「写真に赤い丸=心霊写真」なのだ。

赤い丸を写真につけるだけで、いくらコチラが楽しんでいても、その写真は楽しい思い出ではなく、心霊写真となる。
多くの心霊写真は霊が写っている部分を赤い丸で示すのだ。
そのような文化があるのだ。

この文化を利用したのが上記の写真たちだ。
本当は霊なんていない。
存分に休日を楽しんでいるだけだ。
先述の通り普通ならば誰も興味を示さない写真。
しかし赤い丸のおかげで多くの人に見てもらえるのだ。
みんな心霊写真が好きなのだ。

赤い丸の正体は、赤い丸に棒を付けて、リュックにさしたもの。
この状態で写真を撮れば、なんでも心霊写真になるのだ。
もちろん霊なんて写っていない。
だって、赤い丸をリュックに刺しているだけなのだ。
本当に霊がいたら嫌だ。怖いのは嫌なのだ。




実に簡単に心霊写真は撮れてしまう。
都心でこの格好で歩いていると恥ずかしいので田舎がいいだろう。
リュックに赤い丸はそこそこ目立つ。
そこで今回は小菅村で撮影している。
また小菅村は自然豊なので、心霊写真に説得力が出る。


フィルムではなく、デジタルカメラになった今は心霊写真が減ってきている。
フィルムの方が霊が写りやすいのだ。
しかし、この方法ならばいつだって心霊写真になる。
どんな霊だろう、と写真もよく見てもらえるだろう。

このような写真をFacebookなどにアップすれば「いいね」の嵐であろう。
だって、みんな心霊写真が大好きなのだ。
夏の足音がだんだんと近づいてくる季節からは、さらにいいだろう。
ただの楽しい休日を心霊写真として残すだけで、いいね! がもらえるのだ。

友達とバーベキューしたとか、ゼミ友達と海行った! みたいな写真はどういうわけが、前述通りであれば、いいね、なんてつかないはずが「100いいね」とか行ったりしている。
それが私の心霊写真だと「3いいね」である。
私の理論は違ったのだろうか。
私はひとり寂しく小菅村に行ったのに。
何がいけないのだ、きっとこのようなタイプが心霊になるのだと思う。


地主恵亮
1985年福岡生まれ。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。東京農業大学非常勤講師ですが、たいだい家にいます。ご連絡は「jinushikeisuke@gmail.com」までお願いします。
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