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小菅村のクラフトビールでフードペアリングvol.2  Far Yeast Brewingの定番ビール3種に最も合う小菅村のおつまみを検証!

2022/07/29 ライター:koma

 

 

合わせるお酒や食べ物の組み合わせによる相乗効果により、お酒も料理もより楽しめるようになる、フードペアリング。

 

前回のvol.1の記事では、Far Yeast BrewingのHop Frontierでフードペアリングを楽しみました。

Hop Frontierに相性の良い料理を組み合わせることで、それぞれの良さが際立ち、もっとおいしくビールと料理を楽しむことができました。

小菅村のクラフトビールでフードペアリングvol.1 Far Yeast Brewingのビールを100倍おいしく楽しむ、フードペアリングとは?

 

今回の記事では、Far Yeast Brewingのクラフトビール定番3種類でフードペアリングを楽しんでいきます!

 

 

 

 

 

Far Yeast Brewingの定番ビール3種の特徴は?

 

 

今回のペアリングで使うのは、小菅村で醸造されているFar Yeast Brewingのクラフトビールの中の定番品3種です。

それぞれのビールの特徴をご紹介します。

 

 

・源流ホワイト

 

源流ホワイトのビールスタイルはセゾンです。

セゾンとは、その昔ベルギーの農家の方々が、仕事の少ない冬にビールを仕込み、仕事が忙しくなる夏の農業の合間に飲むためのものだったとか。

夏に飲むため、飲み口が軽くゴクゴク飲めるものが多いとされています。

 

源流ホワイトは、ミカンのような柑橘系の香りとコショウのようなスパイシーな風味が特徴。

すっきりドライな飲み口で、やや酸味を感じ、苦味は少なめです。

 

 

 

・源流ブロンド

 

源流ブロンドのビールスタイルであるブロンドエール(ゴールデンエール)は、黄金色で苦味と甘味のバランスが程良いビールです。

 

源流ブロンドは、ブロンドエールとしては、ホップの香りが強めです。

ホップ由来のマンゴーのようなトロピカルフルーツやグレープフルーツのようなフルーティーな香りが楽しめます。

 

 

 

・源流IPA

 

IPA(アイピーエー)とはインディア・ペールエールのことで、銅色~琥珀色をしています。

発祥はイギリス。

大量のホップを入れているため、苦味が強いのが特徴です。

 

最近のIPAはホップを大量に使っていることは変わりませんが、苦味が強いものから逆に甘みを感じるものまで様々な味わいがあります。

源流IPAはグレープフルーツの香りと、ややメロンのような甘めの香りが特徴。

グレープフルーツの皮をかじったようなフレッシュなホップの苦味がしっかりと感じられる味わいです。

 

 

「小菅村の味をフードペアリングで楽しむ!」のに重要な調理は、ビールを熟知し、おいしいもの・料理も大好きな、Far Yeast Brewing株式会社の広報担当若月香さんが腕をふるってくれました。

3種類のビールを軸に、合わせた料理のご紹介をしていきます。

 

 

若月さん

クラフトビールはスタイル(種類)によって、香り・味わいの特徴が大きく異なります。

 

ビールの持つ香気成分に近い食材・もしくは逆に対照的な食材を掛け合わせてペアリングしました。

 

それによってそれぞれのビールの特徴的な香りを増幅させたり、ビール単体で楽しんだ時にはあまり感じられなかった香りが新しく感じられるようになったり。

 

自分自身もペアリングによってビールの楽しみ方が拡がる体験をしてきたので、今回はなるべく「香り」をキーワードに食材を選びました。


 

 

源流ホワイト:スパイシーな香りのビール×スパイシーな料理の好相性!

 

源流ホワイトはすっきりドライな飲み口で、コショウのようなスパイシーな香り、柑橘の香りが特徴。

そこで、今回合わせた料理は、旨味と香りが強いヒマラヤヒラタケで出汁をとった茶碗蒸しと、ヒマラヤヒラタケのフリットの2種類です。

 

若月さん

源流ホワイトは、今回選んだ中で最もすっきりした味わいのビールなので、食材もさっぱりしたものを使いたいなと思い、ヒマラヤヒラタケを選びました。

 

さっぱりしているのに出汁の旨味がすごいので、絶対合いそうだな、と。

 

しかも、ヒマラヤヒラタケには意外にもシトラスやフローラルのアロマ成分が含まれているので、源流ホワイトの香りとマッチします。

 

これを、シンプルに出汁を楽しむ料理と、コショウを効かせたフリットという対照的な料理で、ビールとのペアリングがどのように感じられるか比較してみました。

 

 

ヒマラヤヒラタケは、大きな傘の部分が繊細で崩れやすいため、スーパーなどではあまり流通していない珍しいキノコです。

 

 

茶碗蒸しはヒラタケの繊細な味わいの出汁を活かして、かつお出汁、味付けはしょうゆ・塩と最小限にして上品な味わいに仕上げました。

 

源流ホワイトはドライな飲み口なので、ヒマラヤヒラタケの出汁の繊細な旨味を楽しみやすかったです。

ただ、さっぱりとした味わい同士なので若干物足りなさを感じました。

 

 

ヒマラヤヒラタケのフリットは、ヒマラヤヒラタケのもつ旨味・香りに加え、衣にコショウを効かせました。

 

源流ホワイトの柑橘のような香りと、ヒラタケの噛むたびに溢れる旨味やジューシーさが、お互いをよく引き立ててくれていました。

また、源流ホワイトの持つ、スパイシーな香りと、フリットのコショウの香りとピリッとした味わいがよく合いました!

 

フードペアリング の観点で考えると、ヒマラヤヒラタケのフリットの方がより相性が良いと思いました。

 

 

 

源流ブロンド:トロピカルな香りのビール×ガーリックバターは間違いない!

 

源流ブロンドは、トロピカルかつグレープフルーツのようなフルーティーな香りで、甘みとすっきりとした苦味が程良いバランスなのが特徴。

 

今回合わせた2種類の料理は、こんにゃくのフリットとサトイモのヤマメアンチョビバターソースかけ。

 

若月さん

源流ブロンドは「毎日飲むならこのビール」と、定番ビールの中では社内のブルワーに最も人気のあるビール。

 

晩酌にビールがすすみそうな、ガツンとした香辛料のつまみ系の料理を検討しました。

 

生姜はレモンのようなシトラス系の香りがあるので、ビールの柑橘アロマに合わせて。

 

ニンニクは意外にもパイナップルやマンゴーのフルーティーな香りとのつながりがあるとのこと。

 

どうりで香りの強いホッピーなビールに合うわけですね。

 

先にこの2つのキー食材を決めてから、道の駅こすげで合いそうなものを探しました。

 




小菅村では昔から、こんにゃく芋やサトイモといった芋類がよく栽培されてきました。




臭みがなくみずみずしい小菅村のこんにゃくと、サトイモねっとり食感のサトイモを、油を使った料理にしました。

 

 

こんにゃくのフリットは、水分を出して食感を出すために、事前にちぎって冷凍しておいてから、当日料理する時にしょうゆと生姜で味付けしています。

 

噛むとこんにゃくやしょうゆ、生姜の旨味がじゅわっと溢れ出します。

しかし、こんにゃくの繊細な味と香りがブロンドの強い香りに負けてしまった印象です。

 

 

サトイモのヤマメアンチョビバターソースかけは、オーブンで焼いたサトイモに、小菅村で作られたヤマメのアンチョビとバター、ニンニクを炒めたソースをかけました。

 

サトイモのねっとりした食感がバターのコクと合わさり、源流ブロンドのマンゴーのようなトロピカルな香りのイメージを強調してくれました。

アンチョビの旨味と塩味、ガーリックも効いているので、源流ブロンドのガツンとしたホップの香りにも負けずに、食材とビールの良さがお互いに引き立っていました。

 

相性の良さで言うと、こちらの組み合わせが良いと思いました。

 

 

 

源流IPA:苦味×甘み、苦味×辛味の新発見!

 

源流IPAは、甘めの香りで、フレッシュなホップの苦味がしっかりと感じられるのが特徴。

今回合わせた3種類の料理は、鹿肉バーグ、ヤマメのスパイス塩焼き、ホップをカラメルソースに使ったプリン。

 

若月さん

源流IPAで試した組み合わせのひとつは、香りというよりも一般的に合うとされているIPA×ジューシーなお肉の組み合わせ (私も大好き)。

 

ビールのボディと苦味がお肉の脂を流してくれて、無限に食べて飲むことができます!

 

もう一つは、ビールのホップに着目。

 

IPAにはたくさんのホップを使って苦味を出しているので、料理にもこのホップを使って相乗効果を狙いました。

 

ただ、苦いだけだと面白くないので、プリンにして甘い×苦いの対照で舌が楽しい感じに。


 

 

鹿肉バーグには、道の駅こすげで販売されていた、ゆず風味のヤマメの魚醤ドレッシングをかけていただきました。




山梨県小菅村で捕れた鹿肉を100%使用したハンバーグ。下味が付いているので、そのまま焼いただけでもおいしく食べられます。




ハンバーグの旨味とジューシーな肉汁や油を、IPAの柑橘系のホップの香りが爽やかに流してくれます。

ハンバーグのジューシーさやドレッシングの爽やかさが、ビールの香りを引き立たせてくれます。

定番4種の、どのビールにも合う印象です。

逆に言うと、源流IPAにこそ合わせたい料理ではないかなと思いました。




川魚のヤマメも、小菅村の特産品です。




真空パックで販売されているヤマメの塩焼きは、オーブンでグリルして五香粉とカレー塩をそれぞれ振りかけました。

五香粉に入っている山椒の辛味で源流IPAの苦味が感じづらくなり、源流IPAのグレープフルーツのような爽やかな柑橘香が強調されてよかったです。

カレー塩も同じように、源流IPAの苦みを抑えてくれました。

 

ビール好きの間でも辛いカレーとIPAを合わせると、よりフルーティーな味わいを感じやすくなると言われているので、定番の組み合わせです。

苦味と辛味の組み合わせによって、ビールの苦味が抑えられ、フルーティーな味わいを強調してくれるのは面白いですね。

 

 

最後に、山梨県産のワインたまごを使ったプリンに、ホップを使ったカラメルソースをかけたプリン。

ホップを使ったカラメルソースの苦味のおかげで、源流IPAの苦味を和らげてくれました。

また源流IPAが持っているメロンのような甘い香りやグレープフルーツのようなフレッシュな香りを強調してくれました。

 

苦いビールと甘いプリンの相反する組み合わせが意外にも好相性なのが面白かったです。

お互いが苦味を打ち消し合うことで本来持っている香りが強調されたのが印象的な組み合わせです。

今回は意外性も評価し、この組み合わせが一番良かったと思いました。

 

 

 

小菅村の特産品を使ったフードペアリングを終えて

 

私自身初めてメニューを考案して、フードペアリングをしました。

合わせる食材によってビールの味の感じ方が変わっていくのはとても楽しく新鮮な体験でした。

今まではおつまみは炙ったイカでいい、というタイプでした。

しかし、これからはお酒の味わいによって合わせるおつまみも意識的に選んでみることで、より楽しくお酒を飲みたいと思いました。

 

とても感動的な体験となったフードペアリング。

皆様もぜひフードペアリングを楽しんでみてください。

そしてFar Yeast Brewingのビールを飲む際には、ぜひ一緒に小菅村の食材を味わってみてください。

 

 

前回のvol.1の記事では、Far Yeast BrewingのHop Frontierでフードペアリングを楽しみました。

小菅村のクラフトビールでフードペアリングvol.1 Far Yeast Brewingのビールを100倍おいしく楽しむ、フードペアリングとは?

 

今回ご紹介したビールはこちらのサイトで購入できます。

●Far Yeast Brewingのビールはこちら

URL: https://faryeast.stores.jp/

 

● 小菅村の食材・Far Yeast Brewingのビールも販売しています

道の駅こすげ物産館 HP: http://kosuge-eki.jp/


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    koma

    縁あって、家族で東京から移住して参りました二児の父でございます。お酒を飲むことが大好きです。好きが高じて、今は村内でビールをつくる仕事をしております。小菅村で暮らす中で普段感じている魅力、まだ見ぬ良いところ等をお伝え出来るように頑張ります。

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