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小菅村からwithコロナ時代の被災地支援、“ひと時の住まい”の新提案!ROOSTER HOUSE(ルースターハウス)とは?

2020/10/16 ライター:atsumi

 

2020年9月30日「with コロナ時代の被災地支援」として、小菅村役場からROOSTER HOUSE(ルースターハウス)に関する報道発表がありました。

 

ROOSTER HOUSE(ルースターハウス)とは聞きなれない言葉ですよね。

それもそのはず。ROOSTER HOUSEは、小菅村から新たに生まれた家の名前で、災害時における「少しでも早く、安心して過ごせる”ひと時の住まい”」のことです。

 


可愛らしいテントのような建物です。


今回は、ROOSTER HOUSEとはいったいどんな建物なのか、なぜ小菅村からこのアイディアが生まれたのか、気になる疑問を取材しました!

 

 

ROOSTER HOUSE(ルースターハウス)とは?

 

ROOSTER HOUSEとは、災害によりすぐに家に帰ることのできない状況に活用できる、「少しでも早く、安心して過ごせる”ひと時の住まい”」のこと。

 

“Rooster(ルースター)“は直訳すると雄鶏という意味で、他にも止まり木、ねぐらといった意味があります。

ROOSTER HOUSEは、この止まり木やねぐらに由来し、「安心して過ごせるねぐら」という意味が込められています。

 


骨組みや床には国産材が使われており、暖かみのある雰囲気です。今回は、小菅村の間伐材で作られた構造用合板を使用しています。


通常、災害により家が被災した場合、仮設住宅に引っ越すまでおおよそ1か月程度の時間がかかります。

その間は、避難所等で生活をしなければいけません。

そうなると、プライバシーの保護や三密の回避が課題となりますが、このROOSTER HOUSEを活用すれば、それらの課題を解決することができます。

 

 

気になる内装は?

 


大人3人もしくは大人2人と子ども2人が寝泊まりできる広さです。天井が高く、外から見るより広々した印象でした。

出入口の他にも、換気のできる窓が2つ付いています。


国産材から作られた骨組みをベースに、テントをかぶせています。

住宅と同じ耐久性を目指した丈夫な構造になっていて、安心して雨風をしのぐことができます。

 

ROOSTER HOUSEは、災害時にすぐ建てられるよう、トイレやお風呂、水道といった水回りの設備はありません。

既存施設や救援による仮設施設といった水回りの支援の利用を想定しています。

 

「少しでも早く、安心して過ごせる”ひと時の住まい”」の提供を第一に設計されているのですね。

 


災害時以外は、キャンプ場のコテージのようにアウトドア感覚で利用できます。庭に置いて子どもの遊び場や大人の書斎にしたり、イベントで活用したりもできそうですね。


 

ROOSTER HOUSE(ルースターハウス)の特徴

 

ROOSTER HOUSEには、大きく3つのポイントがあります。

 

①三密を回避することができる

 

これまで避難所では、プライバシーの保護が課題となっていました。

それに加え、新型コロナウィルス感染症対策として三密の回避も課題となります。

ROOSTER HOUSEを活用すれば、プライバシー保護と同時に三密を回避することができます。

 

②軽トラック1台で必要な材料を運ぶことができる

 

軽トラック1台で運べるため、山間部やへき地で災害が発生した場合でも搬送することができます。

 

③一家族(大人2~3人)で簡単に組み立てができる

 

一家族(大人2~3人)で、レンチと脚立があれば簡単に組み立てや解体をすることができます。

一棟建てるのにかかる時間は約1時間程度。

また、約4m×4mの平地があればどこでも設置をすることができます。

 

災害の現場では、専門知識のない少数の人たちで、短期間で建てられる住まいが重要であると考え、設計されました。

 

 

ROOSTER HOUSE(ルースターハウス)が生まれたきっかけ

 


制作は、小菅村で設計やものづくりを行う”株式会社小菅つくる座”が担当しています。


小菅村役場では、小菅つくる座とともに2016年から”タイニーハウスプロジェクト”を実施しています。

タイニーハウスは「小さな家」という意味。

タイニーハウスプロジェクトでは「小さくても快適な家」をコンセプトに、環境にも人にも優しい新しい住まい方を提案しています。

 

そして、2019年に実施したタイニーハウスコンテストにて、現役大学生の作品が最優秀賞を受賞しました。

 


最優秀賞を受賞した滝川麻友さんの「森を浴びる家」。自然を感じながら生活できる、学生ならではの自由で遊び心溢れる作品です。


この受賞作品を小菅村で活用できないかと考えていた時、新型コロナウィルス感染症が広がり、三密になりやすい災害時の避難所が課題として挙がりました。

 


谷あいにある小菅村では台風の増水時や大雪の時など、年に数回ほど避難所が開設され、村民が避難をしています。


そんな時に、国産材の加工について検討していた企業との出会いがあり、今回のROOSTER HOUSEの構想が浮かび上がったそうです。

 

 

今後はどう活用されていくの?

 

今後、実用化に向けてさらに改良を進めながら、安定的な製造や販売ルートを検討していくそうです。

一緒に販売を進めるビジネスパートナーも募集中とのこと。

 

今後もROOSTER HOUSEの展開から目が離せませんね。

 

 

<小菅村役場からの報道発表はこちら>

with コロナ時代の被災地支援 ルースターハウスの発表について

 

<タイニーハウスプロジェクトのHPはこちら>

http://tinyhouse-kosuge.com/

 

<小菅つくる座のHPはこちら>

https://tsukuruthe.wordpress.com/


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    atsumi

    2018年6月に千葉県から小菅村に移住。村の皆様からくらしの知恵を学びつつ、村の魅力を発信していくべく働いています!趣味は美味しいものを食べること・飲むこと。料理はまだまだヒヨコレベルです…。

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